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会計を理解したいならファイナンスを勉強しよう!

現代の会計はファイナンス理論の影響を多分に受けています

ファイナンス理論は大きく分けて、投資の理論企業財務の理論の二つがあります。

投資の理論では、最適な投資戦略などを含めたポートフォリオをどのように設定するのか等の理論的な体系が構築されています。

一方で企業財務の理論では、企業価値を向上させるためにはどのような財務戦略を取るのが最適なのかということをまとめています。

これらのうち、会計に大きな影響を与えているのはファイナンス理論の中でも企業財務の理論であり、その中でもバリュエーションの分野であると言えます。

バリュエーションとは企業価値を求めること、です。

それではこのバリュエーションと会計はどんな関係性にあるのでしょうか?

バリュエーションと会計の関係性について

 

会計の目的は、古くから大きく二つあると言われてきました。

情報提供機能利害調整機能です。

このうち、現代の会計、特にIFRSなどではその目的のプライオリティを情報提供機能に大きくシフトさせています。

これは、会計の目的が投資家の意思決定にとって有用な情報を提供することにある、というふうにも言い換えることができます。

投資家は企業価値を評価することでその企業に投資するのかExitするのかを決定すると考えると、バリュエーションを行う際に役に立つ数字を会計は用意しないといけないことになります。

つまり、会計の理論構築をする際にはファイナンス理論の観点を無視することはできないのです。

例えば、ファイナンス理論の影響を受けている会計基準として有名なものとしては、退職給付に係る会計基準があります。

退職給付についてはかなり長期の将来に係るキャッシュアウトフローを対象として、BSに計上するものとなります。

そのようなキャッシュアウトフローについては貨幣の時間価値を考慮してやらないと正確な数値にならないと考えて割引計算を行うのです。

これはまさにファイナンス理論の影響を受けているものです。

会計を理解するために一番重要な公式はこれだ!

 

まずは以下の公式を暗記しましょう!

PBR=ROE✖️PER

この公式はファイナンス理論を理解するためにも、会計を理解するためにも、とても重要になってきます。

PBRやROE、PERについては聞いたことがある人も多いのではないかと思います。

 

しかし、この公式についてはそれほど理解している人はいないのでしょうか?

 

そして、この公式が何を意味するのかを正確に言語化できる人はさらに少ないように思えます。

PBR

PBRPrice Book-Value Ratioの略です。

つまり、BSの純資産の金額(Book-Value)と時価総額(Price)の割合を示しています。

BSの純資産の金額はざっくりといえば、株主が投資した金額(利益剰余金については再投資していると仮定)であり、その投資した金額によって、株主価値がどれくらい上昇させているのか、という指標となります。

仮に純資産の金額が100億の会社の時価総額が1,000億であった場合は、PBRは10と評価されます。

逆にいえばPBR10の会社は投資した金額の10倍の価値を創出しているということになります。

ここで理解する必要があるのは「のれん」という言葉です。

本サイトでも度々登場している「のれん」。

のれんとは、企業価値創造に寄与する無形資産であると定義できるでしょう。

のれんの計算の仕方は以下の式から算出することができます。

のれん=企業価値ー純資産

ここで、企業価値と言っていますが、正確には株主価値というのが正しいです。

時価総額の概念は株主価値に該当するためです。

PBRはのれんの創出能力を測る指標である!

ROE

ROEReturn On Equityの略です。

ROEについては知っている人も多いかと思います。

簡単に言えば、投資した金額に対してどれくらいの利益を上げることができているのか、つまり、投資効率を判断する際に用いる指標です。

ROEは投資効率を測る指標である!

PER

PERPrice Earnings Ratioの略です。

ここでの価格は上述の通り、株価あるいは時価総額を意味します。

一般的にPERというときは株価を用いて、一株あたり当期純利益と比較することで、計算することが多いと思われますが、時価総額と当期純利益によっても同様に求めることも可能です。

PERは企業の将来性とリスクを表すと言われることがあります。

PERの説明はそれだけで記事かけてしまいますので次回に回させていただきますね。

PBRは企業の将来の成長性とリスクを表す指標である!

 

以上からPBR、ROE、PERについて理解できたと思います。

しかし、それぞれを覚えているだけや数字の計算だけでは意味はありません。

公式の意味を考える!

 

この公式を日本語に翻訳した場合が以下になります。

 

[box04 title=”公式の日本語訳!”]
のれんの創出力はその企業の足元の効率性にその企業の成長性とリスクを乗じることで求められる!
[/box04]

これを計算式に表すと以下のようになります。

のれんの創出力=足元の効率性✖️企業の成長性とリスク

この理解がとても重要になります。